45年前の万葉の旅と令和


令和元年5月の連休明けに始まった築30年の我が家のリフォーム工事の為に数か月前より、家の中の断捨離を子供達に急(せ)かされながらやった。ちょうど5月17日の朝、断捨離を済ませ生き残った古本が綺麗に並べられて、ベットの横の本棚の奥の右側に、万葉の旅(上、下、現代教養文庫・社会思想社;1972年)が見えた。そうだな、理系の学生の私だったが、学生時代、時間があるとこの万葉の旅で詠われている万葉歌の故地を尋ねるのを趣味としていた。学生時代の講義では故江藤淳先生のレポートで悲劇の大津皇子や二上山を題材にした時もこの万葉の旅にお世話になった。

前置きよりも、私はとっさに、下巻を掴み見出しをパラパラと送り、キーワード;大宰府を探してしまった。大宰府には(一)(二)があって、見出しの(二)の前のP126に“梅花の宴”が纏められており、約45年前に手にした本には、こう書かれていた。

梅花の歌三二首と中国詩文を模倣駆使した美文の序とが巻五に所収されている。

序の一節に「時に初春の令月、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き・・・」

この一節が新年号・令和の由縁とされたもので、世間で騒がれている大先生以上の著者の犬養孝氏は既に昭和39年9月にあとがきを記している。

残念だが、当時九州旅行では他の万葉歌が歌われている地区を旅してしまった。大宰府は超有名どころで、当時は徒歩でしか行けないような鄙びた別な所を探し回った。本の見出しに鉛筆でチェックした跡が残されている所を旅したのだなと記憶を戻した。学生時代という短い期間ではあったが、本で見たり、実際に訪れ、8世紀ごろ以前の日本の国の広さ(文化、支配圏)が、万葉歌が詠われている最北端地、最南端地で理解できるのではないかと思い、訪ねてみた。

最北は東北線の小牛田近くの黄金神社(当時金が採れたという)で、せいぜい宮城県多賀城遺跡の少し北であり、最南は鹿児島県阿久根市の薩摩の追門(黒の瀬戸、鳴門の渦潮みたいな流)である。黄金神社は雪降る大学3年生の2月ごろ訪れ、当時は本当に普通の神社で私の他に誰も訪れている人はなかった。薩摩の追門は少し暖かい時期に尋ね、確か国鉄の阿久根の次の折口駅から徒歩で往復した。いわゆる天草の入り組んだ瀬の一つで、古代当時は隼人が中心だった地域である。歩いて腹が減ったので確か駅前の小さなラーメン屋で麺を注文したら、ちゃんぽん麺みたいな汁と麺が出され、おばさん一人でやっている店で味わった。阿久根へは薩摩半島の長崎鼻を訪れ、西鹿児島経由で来た。当時の国鉄の列車に乗っていて非常に脳裏に焼きついている事は、北九州辺りの方言は分かるのだが、熊本を過ぎもっと南の地域では乗り込んできた老婆の九州弁は若い学生にとってイントネーションがベトナムかアジア南部の方が話している様だった。

この万葉の旅は上、中、下の3冊あるのだが、今は(中)が迷子で見当たらない。(上)にはメッカの大和地域で詠われた万葉歌が多く紹介され、詳細に分類されている。付け足しだがこの(上)を参考にして、学生当時(1976年頃)、友人の父親が単身赴任で住んでおられた奈良西大寺近くの官舎を根城にさせて頂き、大和三山、山の辺の道などを、友人と供に歩いて味わった。色彩豊かな壁画が描かれた高松塚古墳が1972年に発見された4年後であるが、当時は見学者を受け入れる状況にはなっていなかったと思う。

九州の旅は鹿児島大であった学会の後の一人旅だったが、今振り返ると昭和の帝が、約13年後に身罷われ、更に30年後に現上皇が自ら退位の意を表され、普通は深い悲しみの中で新年号を受け入れるのであるが、この令和の新年号はどちらかというと慶事の雰囲気漂う中で待ち望んだ。予期もせず、こういう初めての、心の持ちように万葉歌がしてくれたと想いたい。

平成26年第48回彩花展

時にはこんな分野にも顔を出しています。会場は池袋・東武百貨店8F 。

木村映鶯先生と作品
木村映鶯先生と作品

生徒さんの作品
生徒さんの作品

私が気に入った緑のモノトーンの作品
私が気に入った緑のモノトーンの作品

こちらも単色系、私の気に入った作品、稲ではありません
こちらも単色系、私の気に入った作品、稲ではありません

第48回の彩花展のポスターです。今回は会場も明るく、展示レイアウトも以前とは変わっているようでした。自由な発想の草月流です。ご招待で池坊流派の作品も展示されていましたが、やはりデザイン構成が異なっていました。

ポスター
ポスター

 

意外なオンラインe-learning受講者像

知っておいたら今年2014年はワクワクするかも。

①平均年齢が34歳、②82%が大卒以下の学歴、③81%が社会人として仕事についている、④世界のFortune500社に入る企業の40%以上が研修ツールとして採用している、⑤オンライン教育を採用している企業は50%以上の生産性を向上させる可能性を秘めている、⑥その様な企業が研修に費やしている経費1ドル毎に30ドルに値する生産性を生みだしている、⑦人事管理者への調査では離職者の最大の理由として研修が不充分であるとしているのは12%、⑧社員へ最良のe-learningとOJTを提供しる企業は社員1人当り26%以上の売上増を生みだしている、⑨2011年には世界でe-learningの自主学習に3兆5000億円が投入されたが、現在では5兆5000億円、さらに2015年には2倍になる、⑩企業の72%がe-learningは業界での変革に対応出来るように最新な状態に居られるように助かっているし、ニッチな市場で優位性を維持できると述べている、⑪教育・研修志向文化を持つ企業はそうでない企業よりも市場で優れている、⑫内訳として34%以上の企業で顧客のニーズにもっと対応したい、⑬46%以上は業界でリーダ役を果したい、⑭17%以上が市場のトップシェアを獲得したいと考えている。

参考資料:

http://www.trainingzone.co.uk/blogs-post/14-e-learning-statistics-you-need-know-2014/186371

成人教育向けe-learningの鍵(こつ)

これまで、K-12の義務教育やedXの様な大学高等教育にe-learningを上手く活用し、教育機会を提供したり、高額な大学の月謝などの費用を軽減できる一つとして、議論されてきた。

今回、Kirsty Chadwickさんは生涯教育というより、企業社員教育としてのe-learningの役割について幾つか言及している。プログラムやツール・プラットフォームの出来やデザインではなく、教育を受ける大人の気構え、意識と言ったところでしょうか。モチベーションを第1番に指摘し、スキルを身に付けさせるというのではなく、会社は君、社員を必要としている、会社は社員に係っているのだという事を如何に説明するかだという。第2番目には、研修を受けなさいという指示ではなく、知識や経験に優れた大人は、ある分野での知識や専門性を前もって評価して、もしギャップがあるならば、それを埋めようという経験を尊重することだという。

第3には自分で方向性を見出させる事、第4位には受け身的に講義を受けるのではなく、相互的に(Interactive)教育プロセスに参加しているのだという十分な満足感を得る雰囲気創りがポイントだという。

参照:

http://www.gadget.co.za/pebble.asp?relid=7469

Glazing 5

和の世界の焼き物、釉薬を英語圏でただガラス化という単純な意味合いでしか捉えていないようなので、英語圏の陶器の状況、ゼーゲル式、言葉の使い方などを調べてみた。

やはり、きちんとゼーゲル式に基づいて各組成を計算して調合している状況のようです。下記に参考例として、写真集 flickr に出ているものが紹介されています。

http://www.flickr.com/photos/claycraft/18981798/

海外では陶芸教室(同好会)をClay(意味は粘土)Club と呼んでいます。

磁器をporcelain と呼びますが、低い温度で焼く陶器はPottery と呼ばれています。Retro Pottery は日本人はわびさびを感じる釉をかけた陶器を言うようです。俗っぽくいうと、ceramic art という言葉で同好会の方が作った作品を言っています。

英語の事例ですが、Matte Crystalline Glaze はマット結晶釉のこと、Glaze mosaic – Collectionは 種々の条件で焼いた釉薬の試験片の事を言います。モザイクという言葉が使われています。

更にネットで調べると、彼のゼーゲル先生が開発したという釉薬、花瓶(一輪ざしのようです)に辰砂のような釉をかけた作品が出ていました。非常に色彩豊かで、私も辰砂が好きです。

http://www.bridgemanart.com/asset/500244/German-School-20th-century/Vase-glaze-developed-by-Hermann-August-Seger-183?search_context=%7B%22url%22%3A%22%5C%2Fsearch%5C%2Fartist%5C%2FGerman-School-20th-century%5C%2F6164%3Fpage_num%3D16%22%2C%22num_results%22%3A1296%2C%22search_type%22%3A%22creator_assets%22%2C%22creator_id%22%3A%226164%22%2C%22item_index%22%3A977%7D

陶芸に関する英語の用語集もあり、日本の焼き物がローマ字化されて、出ています。志野焼、天目釉などなど。欧米圏には無かったようですね。

http://www.retropottery.net/p/glossary.html

こんな具合ですから、オリエンタル(中国、日本)の焼き物が世界でかなり席捲していることは確かです。日本の古い時代の釉薬はゼーゲル式が無かった時代に創作されたもので、試行錯誤があったとは思いますが、偉大な創造性の発現であったことは間違いありません。

参考ですが、信楽窯業技術試験場が公開しているゼーゲル式―重量素成自動計算サイトがあります。各素材を集めれば、御自分でマイ・ユウヤク(my you-yaku)が出来ます。

http://www.shiga-irc.go.jp/scri/tech_info/%E3%82%BC%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB%E5%BC%8F%E3%81%8B%E3%82%89%E6%9D%90%E6%96%99%E3%81%AE%E8%AA%BF%E5%90%88%E5%89%B2%E5%90%88%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%8B/

なお、Seger、glazing、 Porcelain の3ワードでGoogle検索しましたが、ヒット数が僅か15000件で、海外でも陶芸に関する情報は少ないようです。

 

Glazing 4

ゼーゲルが教えてくれた釉薬を調合するゼーゲル式は、再現性が良く、科学的に釉薬の発色、材料としてのガラス化などを安定にさせてくれますが、材料を重量%でなく、モル%で調合する事が必要です。

ざっと、彼が示したモル%は釉薬の各成分では以下のような値にする事が必要であると説明しています。

  アルカリ性イオン酸化物(RO)の総計を   1モルと固定します。

  シリカ成分(SiO2)                1-7モルの範囲とします。

  アルミナ成分(Al2O3)          0.1-1.0モルの範囲とします。

それらに、着色、発色させる金属酸化物を混合します。以上が、ゼーゲルの鼻薬の呪い的調合式の概要説明です。

<難関アボガドロ数> 人の感覚として、水1ccの重さが1g、水の化学式、H2Oを考えます。モルという考えには分子量という基準を取り入れます。先ず水素の分子量は1、酸素の分子量は16です。化学式に従って、1×2+16と計算し、合計が18となります。これにgを付けて、水18gで水の分子が1モル数含まれているという話とします。では眼の前の水が18g、18ccには水の分子H2Oがどの位含まれているかというと、約6.0×10の23乗個含まれるという話です。この6.0x10の23乗個というのが分子1モル分で全てに共通なものです。これを化学の世界ではアボガドロ数といます。古くからその分野を研究された、Mr.アボガドロ (イタリア: 1776 – 1856年)に因んで名付けられています。

実際、釉薬の調合には裏にあるゼーゲル式に基づいた成分割合を、各粘土、釉薬の基材について成分分析を行って、重量%で混ぜる表記にしておきます。これが便利です。

厄介な問題とはモル数を如何にして重量%に換算するか、各粘土、釉薬の基材について成分分析を予め行っておくことが必要だという事です。昔の陶工は経験で全てを行っていたわけですから、凄いと言わざるをえません。

 

鎌倉雑学

クライアント企業さんの会長さんから、自費出版のような随筆書、佐内洋治著、”鎌倉雑学”を頂いた。明治晩年に生まれた鎌倉の政界やら、産業界やらの著名人の思い出がしたためられている。私など全然歴史的に知る由がなく、関係ない存在であることが分かる。二-三学んだことをご紹介したい。

鎌倉雑学によると、今ではJR鉄道の駅が3つもあるが明治の時代には鉄道が通っていても、駅がなかったそうだ。大船駅は明治20年東海道線が横浜から国府津まで延長されたときに、信号所として設けられたが、駅になったのは明治22年だそうだ。それまでは、遠く戸塚や藤沢から歩くか人力車で鎌倉まで来たそうだ。当時鎌倉は別荘地が多く、人口の3分の一は別荘族と書いてある。大船も、実は江戸中ごろまで粟船(あわふね)と呼ばれていて、なまって”おおふな、大船”となったそうである。その後、鎌倉、北鎌倉の駅が出来たそうである。北鎌倉駅は大正15年ごろ、夏季簡易停車場設立願いが地元から出され、昭和2年に正式に駅になったとある。

著者の佐内洋治さんは明治維新のさきがけとなった福井の橋本左内の末孫だそうで、吉田松陰、橋本左内の終焉の地である、日本橋小伝馬町に40年も勤めていた方と紹介されている。

何か、頂いた小冊子で幕末、明治維新が歴史上にある系図でなく、私まで繋がっていることを意識した。

平成18年10月29日メモする(6年前)

2013 New Year

皆様

2013年、平成25年巳年も恙なく、穏やかに新年を迎えることが出来ました。あまり、過ぎ去った昨年を振り返ることなく、新年の歩みを確実に進めて行きたいと思います。

近在の八幡様へ初詣に行き、神社暦を頂いたところ、新暦・旧暦が合せて記載されておりました。旧暦の正月は新暦の2月10日です、という事は新暦の正月は旧暦でまだ11月20日と有ります。暦の定め具合によって正月を祝う気持ちは変わりませんが、世間の風習は旧暦起源で行われ、季節感を堪能出来ます。東アジア起源と思われる旧暦の行事は我々が農耕民族であったことの証である収穫を確実にする(生きて行く為に必要な糧を得る)季節毎に行うべき活動が集約されているものです。これらは伝統的なインベーションであることに間違いありません。

今年は私自身巳年の還暦となり、神社でお目にかかった近在の方も同じ干支との事、年齢的には2周り上の親の世代の方でした。そういえば、祖母も巳年、親の更に2周り上の世代でした。80代で亡くなりましたが、存命であれば108歳。先日、日本の115歳の男性の方が世界一の長寿だとニュースで報道されていましたが、人の運命によっては、まだまだ暦上で歩みを進め、干支も廻り続けておられます。

IT社会になったと言えども、”社会的収穫”を確実にする”IT暦”や節目毎の行動を示唆する”IT風習”は未だ我々自身で提案出来ておらず、身に付いたとも言えない状況です。いつか近い将来、そんなITイノベーションがオープンに共有出来る時代が来るはずです。

2013年元旦初夢前に、夢を語る。

On line learningが民生電子機器展へ参入

On line learningが民生電子機器展で、特別企画を設けるという。残念ながら、この話は毎1月に米国・ラスベガスで開催されるConsumer Electronics Showでの話である。その特別企画は HigherEdTECH Summit,と名付けられている。

要はOne line educationと言われ、今爆発的に普及されることが期待され、教育サービスを提供している機関を取りまとめる団体が、民生電子機器展でアピールするというのである。

著名なedX, Coursera とUdacity は無料コース、有料資格認定、適職探し、更に伝統的な大学機関に進みたい学生リクルーティングを展開している。

http://www.huffingtonpost.com/robin-raskin/higher-tech-meets-higher-_b_2333414.html

上のサイト情報を引用させて頂くと、HigherEdTECH Summitでは以下のスピーカーの方々が紹介されている。

• James Applegate, Ph.D., Lumina Foundation;
• Joel Klein, Amplify;
• Doug Lederman, Inside Higher Ed;
• Walt Mossberg, The Wall Street Journal;
• Andrew Ng, Coursera;
• Lawrence H. Summers, Harvard University;
• Candace Thille, Open Learning Initiative (OLI) at Carnegie Mellon University.

One line learningにはコース教材が必要である。これまでは印刷された教科書が使われてきたが、徐々にではあるがE-texts とe-content に置き換わっている。このデジタル化された教材は学生にとって多様な教育講座(コース)を選択しやすくなる。デジタル教材作成の教育関連企業、McGraw-Hill Education, Copia Interactive や Inklingが参加している。更にこのOn line learningのモバイル化で必要なデバイス機器企業、Amazonから Samsung や Apple まで、この市場を虎視眈々と狙っている。

このように市場の成長が目覚ましい米国ではOn line learningは民生電子機器展へまで参入して来ているのである。