あおいマスク

 今日は令和5年10月の上旬、予定されている行動をとらねばならない。それは毎月通院している主治医に急に呼び出された20日前に決まったとある理由にて、早朝より都内の大学病院にて頭部のMRI検査と造影剤を注射してX線による血流検査を行う事である。
 普通に、自宅の白いマスクをして、先ずMRI検査室へ赴くと、先生より院内専用のあおいマスクに替えて下さいと言われて、捨てはしなかったが白い自宅マスクを取り、少しきついあおいマスクを装着して、検査台へ上がり横たわった。そこでお決まりの頭部を固定され、防音用の耳栓を押し込んで検査に入った。閉所恐怖症の方には辛いが、私は平気。だが今回はちょっと違う、このあおいマスクを通して呼吸しなければならない。狭い筒状の中に頭部が固定された状態で、閉所恐怖症でありませんと言った手前、ゆっくりと鼻から息を吸い、口から吐き出すというカイロプラクティック整体の若先生に教わった方法で乗り切った。
  余裕が出て、MRIの磁場が印加される際に、耳を遮蔽しているのだが凄い音がする。その音を聴き澄ませていると音の低、中、高域の3つが使われていて、それらが各々、別々に数秒間のうちに音の強弱が正確に繰り返され、デジタルの8ビットのように聞こえたのである。その初めの規格化みたいなことが済むとついに本番の検査が開始され、時間は正確には分からないが数十秒間ずつ、ブーブー、がーがー、キーキー、時には短くドンと変な音楽みたいなセッションが続いて、20分の行程が終了した。
 次は別の検査室へ移動し、少し時間をおいて脳の血流検査のパートへ入った。こちらは、X線CTの部類だが、造影剤を注射針で腕の血管へ注入しながら画像を取る方法らしい。血液検査や献血では左利きの私は左手を差し出すが、今回は装置の移動方向と私の寝ている方向との関係で選択の余地はなく、はい、右手でということになった。
 私は初めての経験だ。同じような検査台へ仰向けになり<これが結構堪えるのだが>、普段背中が丸く前傾になっている姿勢をいきなり数十分間、固い台へ臥し、頭部はやはり固定されて静かにしていなければならない。ここの若い先生は時間が長くなるので、あおいマスクをずらして結構と言い、息がし易い状態でこちらは音もなく遮光用のアイマスクをお願いしますといわれ、ウトウトして知らないうちにこれで終了ですと声がかかった。こちらはそれで40分もの検査時間。
 こういった検査は70歳を超えた高齢者医療保険証を持たされている者にとっては特段特別な事ではないが、相当な検査費用だ。これまで45年間も払い続けている健康保険料、まだ若く病院の世話にはならないよという健常者の保険料、そして税金助成が原資だが、まだ仕事をしているお前は現役並みの実入りがあるからと言われ、逆らえずに3割の自己負担をしている。
 最近は大学病院もモダンで何とかというカフェもあり、ドリンク付きの簡単なランチサンドウィッチを食べ帰宅。もっと余裕を持った生活をすればいのだが、それが出来ずに、早々にノートPCでメールチェック、タブレットでニュース閲覧をして、それらを終えて、好きなYoutTubeでもと思い、アプリを立ち上げたところ、勝手に私の好きな朗読が紹介されており、何と菊池寛のマスク:小文の題目が、いつもの朗読者窪田等氏で紹介されていたのである。なんと偶然、今日のあおいマスクの記憶がタブレットの画面へ指を急がせたのである。
 そこには菊池寛の別世界があり、約100年前の大正8年のスペイン風邪の大流行の際に書かれた短編マスクであることを初めて知ったのである。今まさに我々が経験している新型コロナウィルスによる状況が、流行性感冒と呼ぶことしかできなかった時代と同じような経験が記されている。しかし、100年前の医学の状況はいいかばかりか、悲惨なことが書かれておらず、死者が国内で1日3000人を超えたとかあり、菊池寛の関心事は弱者である自分の不健康、弱い脈、心臓の弁の併合が悪い・手術が出来ない、脂肪心、駆けてはけない・脅かし、発熱・流行性感冒への恐れ、野菜食、伝染を恐れ妻も出来るだけ外出せぬよう家に籠った生活が記されいる。
 ところで、菊池寛はマスクについて、3月末でも気温も上がっているのにまだマスクをせねばならぬ、さらに、5月になって暑くともマスクが必要なのかと、文句まがいの気持ちを吐露。そこに、23-4才の黒い布製マスクをしている若者への嫉妬が加わるのだ。感染拡大に繋がる大勢の人がいるスポーツ観戦にこれから行くであろう若者がよっぽど強い男と見えたのであろう。
 令和の新型コロナの感染抑制対策に対してはノーベル賞を受賞したm-RNAワクチンに頼っているが、最近になって副作用による死者数が非常に多い事、直っても長期の後遺症で強そうな若者も含んで相当な数の人々がマスクを外そうが別の部類と思われる症状で普通の営みが送れずに臥している。私は終わりに記した現代医療でも予期せぬ二つの重大事に遭遇し、未結審の訴えの如く次の100年へ先延ばしにはしてくれるなという想いでいっぱいである。

クローン羊誕生とその後

 ChatGPT・生成AIよりもっと気になる事が、湧いてきた。
 1996年クローンドリーの開発者、イアン・ウィルムット氏(英国)が79歳で亡くなられたというニュース記事が今日9月12日報じられていた。偶々なのであるが、最近アミノ酸の円偏光に興味があって、特定のアミノ酸類の組み合わせからなるDNAについて素人勉強をしていた。細胞の中には遺伝子情報が詰まっているDNAや遺伝情報を転写、アミノ酸の収集とタンパク質の合成をつかさどるRNAなどが含まれ生命体を維持している。
まず、アミノ酸の円偏光であるが、アミノ酸レベルの高分子になると全く同じ分子組成で鏡像関係にある2つの立体構造(右・左タイプ)が存在し、全く同じ化学的性質を有するが、物理的特性で光を当てると右回りの偏光特性を示すものと左回りの偏光特性を示すものとに分かれるのが知られている。
 ここで少し宇宙的現象についてお話する。
太陽の様な水素H2からなるガス球で核融合反応が進むと元素の周期律表の鉄Feまでは創られるそうだ。理科でよく聞くクラーク数、人の身体に含まれ生命維持に大切な微量金属元素はFeよりも重たく、そのような金属はどのような現象で宇宙的に創られるのだろうか。
 そうです、聞いたことがあると思いますが超新星爆発で重い金属まで核融合が進んでその残骸が吹き飛ばされたのです。そういった宇宙的プロセスで形成された微量金属が我々人の生命維持に重要な役割をしているのです。
 クローンは全く同じ遺伝子DNAを有する生物個体。自然発生的には一卵性双生児がそうである。人のDNAは複数の異なったアミノ酸の組み合わせから出来ていて、世界で初めて黒っぽい色をした小惑星のサンプルを持ち帰った日本のはやぶさ2のサンプルを詳しく調べたら、色々なアミノ酸、それも左右タイプのものが見いだされたという。これは確率的に宇宙空間のある化学的反応が促進できた環境であったということでしょう。
 

  哺乳動物のクローン、非常に難しいが1%以下の0.〷% で成功するらしい。
  食肉用家畜牛のクローン、表示義務なし、出回っているらしい。
  中国が猿のクローン誕生成功、ある国の研究者は私はやらないと断言。

 その裏にある研究、幹細胞、ES細胞、iPS細胞の組織培養・臓器分化可能性があるうちに、自分の細胞をもとにクローンである培養組織を使う治療、しかし、易しくはない、免疫抑制、癌化抑制、コスト削減のために特定個人の組織細胞を共通化して万人に適用化する研究も開始されているが、課題も多い。
 数年前には、臓器が動物の体内位置で、複数の特定臓器同士の立体的配置を備えた培養サンプルを国内の著名大学の若手研究者が開発していることも知った。 受精卵・分化可能性、高等生物は進行するにつれて分化可能性は失われる。人工授精に対しても現在では何も批判は言われなくなった。一卵性双生児は自然なクローン。究極でSF的な、脳の無い臓器移植の為だけにクローン人の医療的開発応用を良しとする? 私は断固として否と言いたい。
 一方地球上の植物生物は非常に多様で、生きるということからすれば食物連鎖の初めに当たる、動物への必須アミノ酸を供している。
ソメイヨシノ(桜)はそもそも植物のクローン。 江戸時代に作られ、以降接ぎ木で世代を継承、同じDNAであることが確認されている。接ぎ木は平安時代から知られていた。クローンの傾向、開花時期が早くなるという。単に温暖化ではない。
 挿し木もある。小枝を土に差し込む。植物の細胞が分化全能性を有する。最近の情報では茄子のように2段接ぎ木でないと上手くいかないものもあり、病気予防の為に、台木、中間台木も使う。渋柿に甘柿を接ぎ木する、60年前の私が10歳前頃に母方の祖父がやってくれたことを覚えている。 今夏8月下旬にNHK BS放送で、樹齢1300年のやくし桜の小枝を30年前から接ぎ木し育て、それから何百ッ本もの苗木とし、全国各地へ配布して親木と同じくさらに1000年も花を咲かせ続けたいとする仕事をする90歳の古老の話は気持ちが晴れ晴れとする。
 丁度脱稿しようとしていた10月2日にノーベル医学生理学賞が、新型コロナが蔓延し、その緊急対応策としてm-RNAワクチンを開発した2名の欧米学者に授与されるとうニュースが飛び込んできた。これは高等動物、究極の人間であるが、誰しもが病になると、生きたい、人のお世話になっても、つまり他人の臓器移植まで望み、長い道のりであるが本独り言で呟いたクローン人間の臓器、その臓器の組織細胞を欲する研究、ES細胞、iPS細胞、体幹細胞まで行きつくと、植物の接ぎ木の晴れ晴れとした気持にはなれないのである。

卒FIT その後 II;蓄電池導入

そこでわが家の最新ソーラー発電と電力消費動向について説明します。令和5年5月2日は発電総量は31.4kwh (朝6時の0.1kwhから夕方17時の0.1kwhまで)、消費総量は22.2kwh (これはガス無しのオール電化です)。消費電力パターンは図の通り、早朝にやや高まっているのはヒートポンプ式のエコキュート温水貯蔵でドラム缶一杯ぐらいですかね、その前少しベースラインが増えているのは家人が夜更かしで風呂の沸かし直しや3台のTVを見たりしていた。朝の食事の用意はゆっくりとして、夕方からの食事の準備でピークに見えるのと明らかに違います。季節柄、エヤコンの使用がなく昼間はこんなに低レベルです。家の広さはかなり広く、大手住宅メーカの180平米(総2階)で熱遮断性については建築当初のままですが、リフォームで2か所窓を塞ぎました。

さて、その後蓄電池の導入を行い、5月下旬よりシステムが稼働しました。7月の下旬に至り都内でも連日35℃以上の猛暑になり、冷房機器を昼夜長時間使用せざるを得ない状況に陥り、日中天気も良く・日射量は高くソーラー発電量も大きく、蓄電システムの良さを実感した次第です。次の発電<昼間の青線>、買電<オレンジ色の棒グラフ>、売電<草色の棒グラフ>の3つのグラフは典型例です。先ず、真夜中の12時には、前日の晴天下で発電し蓄電池がフル充電され、それが放電され夜8時ごろまで利用され、空(蓄電池を完全に0%にしてしまうのはッシステム上危険で残20-30%で”ゼロ”設定とします)の状態になっています。我が家では夜も弱く冷房にしています。そして朝方3-4時の2時間で温水を沸かしますので、安い深夜電力を購入するシステムです。朝7時頃から発電が始まり、蓄電用と自家消費

下の運転中の状態を示す

夢のある話

日本でも月を目指す宇宙飛行士の人選の結果が話題になっている。
本当に夢のあるわくわくする話である。人生100年と言われる現代でも、よく考えるとそうたびたびある夢のある話ではない。それも、応募された志高き人、夢をかなえようと幼き頃に心に決めた多くの中で、再チャレンジの一番高齢(といっても40半ば)の男性と20歳代の女性の2名が夢を叶えようとする一番札を抑えた。

米国が約53年もの前に月面に初めてブーツの足跡を付けたのだ。
技術をかじった事のある人間にとって50余年も前の未熟な技術で、今考えると能く月に行こうと、恐ろしい程の夢を持ったものだ。しかし誰しも数十年先の技術向上は決して否定はしないがそれがどれ程の高度化を達成出来ているのかも未知であって、数十年待って安心して夢を叶える行動を取っても意味がないのは明白で、今挑戦することに意味があるのである。

しかし、今年70歳になる自分が学生の頃、ちょうど大学院を目指して研究室に所属した時期に、日本では放射光リング(今は筑波研究学園都市に加えスプリング8という関西にある放射光リングの呼称が有名になり)が夢でその実現に向かって、装置開発グループや私のいた研究室は放射光と言ってもX線レベルの電磁波で、ある種の高強度のX線が得られたとしてどのような実験が出来るかというテーマを研究し始めていた。後年になって夢はかなえられてしまったのだが、真空の導管中を電子ビームを光の速度の近くまで加速させ、その電子ビームを磁場で少し曲げると、接線方向に放射光が発散し、それを応用しようとするものである。

大学院を卒業して、そんな放射光をも忘れて、現在のインターネットのベースとなっている光通信事業の開拓に夢中になっていた時、ある種のデータのわずかな差異に、、、それはかっこ良く言えば、品質問題、quality management, quality control of product performance specification問題に遭遇し、その現象は6シグマ運動や高度な統計数学が関わるものであった。
こう言った「がちがち」の数学が関わるものは時代によらず必要なのだが、感覚的には昭和から平成への時代感覚で、話を戻すと公開された月を目指す宇宙飛行士の選考過程で見られた内容は平成から令和の時代に必要なグループで人が仕事を成し遂げようとする際に要求されるコミュニケーション・リーダーシップに焦点が当てられていたようだ。さらに、科学者・エンジニアのような高度な専門職的作業は出来て当たり前、その先の火星探査への片道切符とか死に直面するような宇宙飛行士の人としての振る舞い、他人との関係性の取り方、ただリーダとして強引に他人を引っ張るだけではない姿、人物像を評価して見たいという意向が感じられた。

話を昭和から平成の時代にもどすと、私が関わった高度な統計数学が関わる光通信ネットワークの事例の話をして見たい。当時の日本と米国を結ぶような世界で一番長距離の大陸間海底光伝送では予め光が伝搬する光ファイバーのコアの部分の光屈折率を例えば9000㎞の長さ方向に渡って調整しておかなければならないのである。それは、単に標準的な製品仕様値(平均値+/-δ)を満足しているだけでは不十分で、9000㎞長の経路毎に例えば始めの50㎞は1.4650で次の50kmは1.4654というように長手方向の変動に関する値を管理制御すること、実際には光信号が伝搬する際の遅延時間を表記する光屈折率の波長分散という性能に関わる仕様のお化けみたいなものがある。

当時、米国の大手計測機器メーカーのものを使って計測するのが業界的標準になっており、私はもの作りのメーカ側の立場で製品検査を、お客様も値の張る米国製の計測器を購入し、受入検査をされていた。私が勤務していた米国メーカと顧客企業とで取り交わした仕様値を満足しており、受け入れ合格なのであるが、当時、私は技術責任者としてその膨大な品質データを検証していた。
何かがある? という疑問であった。

光ファイバーは石英ガラスから作られているが、その屈折率は空気中と真空中とでは値が0.03%にも満たない程度であるが、差異があるのである。起因は光の伝搬速度を真空中の値を1とすると空気中では0.03%程度遅いことにある。僅か1000分の0.3、ppm表示だと300ppm。そうなんです、検査時の基準を真空中の値、空気中の値とするかが両者で異なっていたことに起因して、データの分布図をメーカの出荷時と顧客の受け入れ時の値とを比較すると、一つのピークを持ったガウス曲線というよりも2つのずれたピークを持つガウス曲線としてみた方がいいのではないかという私が何かがある?と言った疑問が解けたのである。

こんな僅かな事も私にとっては当時夢のような話で、本社の製造部門だけでなく、開発・品質管理や顧客技術支援部門、その他多くの人達を巻き込み、課題・対策の情報共有が出来たというあたり前と言ってしまえばそうであるが、あたり前の簡単なことが認識出来ずに、月さらに火星探査へと連なる「かぐや姫の夢」を壊したくないのです。

人工知能AIの急速な発展と疑い

人工知能に関する取り組み、開発研究の歴史はかなり長い。
AI; artificial intelligence の進捗は主に計算機、コンピュータの発展開発に依存。
コンピュータシステムの高速化はデバイス部品の小型化による。
デバイスは半導体チップのみならず、周辺のパッシブ部品を含み,単体半導体チップ間、複数の半導体チップを含む特定機能を有するボード間通信も高速化されている。
AI開発のソフトウェア面でも歴史的にいき詰まりも何度かあった。

ここ数年間(2020年以降)で、AIの一般利用という面で驚異的な事があった。
巨大IT企業や異種業種企業による巨額投資で進んだ。
画像認識や言語認識による翻訳サービスも格段の改善。

これらの新しい進行は学習・learningプロセスに大きく依存。
キーワードはmachine learning (ML), deep learning (DL) である。

AIを組み込んだロボットを含み、AIアプリが従来の雇用を奪い取るという懸念。
 単純作業はどんどんなくなっている?
 本当にそうなのか?
 歴史的にみると何もAIのない時代にも、消滅した雇用と新たに生まれた雇用がある、
 
GPT-3, GPT-4, ChatGPT という自動文章生成AI
 Chatとは所謂短い言葉で相手とやり取りするチャットのことである。
 GPTとはgenerative pre-trained transformer のことで、
  文章を生成する事前学習された変換装置を意味する。
 GPTに続く数字はGPTのバージョン番号で3世代と4世代では
  MLで参照させているデータベースの規模が格段と増大している。
 GPT-4ではデータがビジュアルであると説明されていて、テキストデータではなく、写真だったり、手書きのメモ(これから文字を自動的に読み取り、文として認識するとか)、写真の一部に写っている物を指定すると自動的に猫の顔だとか電気自動車とか認識する機能が備わっているという。

データマイニングと何が違う。テキストマイニグと何処が異なる。
 という疑問も沸くがマイニングは分析的で、
 GPTは前の文に続く後の文を予測生成する。

ネットでよくみられる、チャット式質問があるが、これは場合分けしてツリー状にしたものでAIといって少々だまし気味な所もあるが、プログラム化されてはいるが本当のAIではない。

2023年3月18日に閲覧したYouTube(YT)は刺激的。
 言語生成、文書作成ができるChatGPT4の解説であった。
 質問者が質問した疑問に対して、AIが回答した文章が長かった。
 それに対て、質問者がもっとリズミックな感じにしてと要求した。
 すると、AIは見た目英語だが、短いフレーズで箇条書き様に構成された文章で答え直したのである。

そうだ、日本語で大切な和歌・俳句は究極の57577という、短いフレーズとリズム感を兼ね備えた表現で、我々が、人の生き様という和風文化の経験を積み重ねたものである。日本語の特有さとデータベースが英語と比べて非常に小さいのでChatGPTの日本語による回答はまだまだ未熟だそうだ。

以上、全て私の作成した言葉・文章であることをお断りしておきたい。

注:気になるのだが、欧米のある国レベルで、ChatGPTの利用禁止がメディアで報じられている。理由は個人情報保護上の問題らしい。4月1日のエイプリルフールかと思ったが、まだ日付けは3月内。

令和5年4月1日記す

私の澁澤榮一氏

普通、著名人の名は知っていても、何かの事情がない限りその方の人となりに深く立ち入ろうとはしない。私も東京北区に住み始めて40数年、今年67になる。北区では澁澤榮一氏が一万円札の肖像画に選ばれたとか、NHKの大河ドラマ番組の主人公に選ばれたとかで、盛り上がっている。私は澁澤氏の名は知っていたが、深く立ち入ろうとしたのは約10年前のことである。そのことをマイブログに書き残しておいたのを思い出した。その後、地元の先輩に誘われ、深谷の澁澤榮一の実家見学まで出来た運を得た。


2010年11月15日記す。Bank (ブログの題目)

この英語は、我々は今では“銀行”という言葉で受け入れ、金融機関の主役を演じていることは誰でもが知っている。

先日、早稲田穴八幡神社で、毎年開催されている古本市で買い求めた一冊の古書、幸田露伴著、澁澤榮一傳(昭和十四年六月十日初版発行、岩波書店)を、昨日目を通していた。購入して直ぐ、全頁は読まずに、ページを捲って部分的にどのような澁澤榮一が描かれているのかと探ろうとはしておいた。

昨日の朝、NHKの番組紹介で、12月に入って再開する坂上の雲の第2弾の紹介をしていて、ちょうどテーブルの上にあった、少し時代は早いが活躍したこの澁澤榮一傳のページを捲った。ページを進めると、第一国立銀行をひきいた澁澤が明治初めに、bankという英語に和訳の“銀行”を授けたと説明している所に出会った。以下その下りを私が現代的に示したものである。

銀は銀(シルバー)だけを意味せず、金銀の兌換性を言い、行(注)は鋪、業、糸屋・米屋・石屋の様に使われている屋の意味を持たせてあるという。鋪は店舗、業は広く使われ、商業というある程度大規模な経済活動をしているもの、xx屋は中小企業の商いから物作り工房などの意もあると思う。

注:行は元人の百二十行、明人の三百六十行の行の如くと書中で引用されている。調べたところ、元人の百二十行は不詳だが、明人の三百六十行は蘇州版画で蘇州の繁栄を象徴する商店や運河のにぎやかな光景を描いており、それを引用したものと推察される。神奈川大学の非文字研究サイトに出ています。

http://www.himoji.jp/

http://www.himoji.jp/jp/publication/pdf/nenpo/No03/097-111.pdf

これらの漢字の組み合わせを変えると、金行、金鋪、金業、金屋、銀鋪、銀業、銀屋などが出来るが、やはり“銀行”が澁澤にはぴったりだったのだろう。

さて、本来の銀行の役割は蘇州版画三百六十行図にあるように、繁栄を象徴する商店や運河のにぎやかな光景をいつまでも作り出したり、継続したりすることであって欲しいと思う。いたずらに、マネーゲームを先導したり、金融経済政策として管理、制御する側に立ち過ぎないで欲しいとも願う。

地元北区に、澁澤榮一資料館もあり、明治以降に三菱をまとめ上げた岩崎弥太郎に視線が行ってしまうが、関東の澁澤榮一にも目を向けて欲しい。

詳しくは、澁澤榮一資料館サイトを参照して下さい。

かくして、Bankに象徴されるように、明治時代に入ってからの澁澤氏の活躍貢献(多くの銀行、株式会社設立や事業支援、慈善団体の設立・支援)が評価されているようだ。

が、しかし、私は、江戸幕府の大政奉還から明治維新時の国難の際に、澁澤氏は日本におらず欧州に居て、水戸藩の徳川昭武(御年十五歳)の巴里万博視察団随行員団の端くれとして働き、万博後留学中の水戸藩の徳川昭武を帰国させるべきか、万が一欧州滞留が長引くかも知れぬと、会計係として不足していた資金の工面、質素な生活、さらに今でいう保険や有価証券投資(数年は日本へ帰還出来ない事を想定)をして、借金返済や少しの蓄財までした能力(榮一は欧州の経験豊富な経済・金融界の知古より仕組みを学んだ)に注目して頂きたいし、チャレンジ精神を評価して欲しいのである。

澁澤氏は昭和六年九十二才で旅立たれたが、明治維新の時は若干二十七才であった。今の時代で、若輩の二十七才でこれだけの使命を受け、そして主君を守り、欧州の経済的仕組みを理解し、習得し得た成果を開花させ熟成出来るだろうかと考え込んでしまった。

感動は短くても 自分に正直に ありのままに

先日、令和四年十一月初旬の深夜、ケーブルテレビで世界最大の映画市場をもつ印度映画が流れていて、始めはチラ見程度の気持ちであった。しかし、ストーリーが、印度初の火星探査機の挑戦、それも米国や露が先行して、我が印度などは確率的に米国・露に勝てる確率は0.00・・・ 1%, コンマ以下の”ゼロ”がいくつあったのかも画面がさっと変わり、分からない位、不可能だと場面的には印度自国の政府機関の役人が大声を上げている。
そんな場面で、その初の火星探査機プロジェクトを成功させたいという壮大な希望を持つ女性科学者が、次の様な具体的な事、実際の数値計算解析結果に基づく説明をしだす辺たりから、私は虜になったように、見入ってしまったのである。

思い出すと、日本の第1回目のはやぶさプロジェクトで度重なるエンジン故障で行った軌道修正。これは技術的には燃料を最少にして、地球や月、金星などの大きな質量のある惑星・衛星の重力を使うスウィングバイ方法を何回も重ね、先ず火星探査機を地球の重力圏から脱出させる、その説明過程で素人の役人や予算を握る政治家に対して、分かりやすくヨーヨーを使った若者のプレイで解説;以下に私の経験も重ねて記す。

私は中学生の時、ラジコン部に入っていて、ほぼ同心円状に操縦訓練のために飛ばすワイヤー付きの小型のエンジン飛行機があって、これは彼らが用いたヨーヨーと同じだなと思った。円の中心で、かなりの力で接線方向に飛んでいこうとする飛行機を抑え引っ張っている自分がいる。ヨーヨーだと紐の長さをヨーヨー球を投げる力で変えられるので、徐々に力を大きくして行き、最後は紐が切れる位の力で地球の重力圏を脱出させるというモデルの説明とした。

ストーリーでは、火星と地球の最接近日が決まっており、その何か月前に探査機を打ち上げられるようにと、政治判断でなけなしの予算50億ルピーで火星探査機の開発を進めよという事になった。実際、1ルピーは2円ちょっとで、総予算は100億円という非常に厳しい額であることはこの映画の出演者の表情で分かる。

私が感動したのはここからで、開発スタッフと中心の女性科学者の家族(古めかしい日本でいう昭和の臭いのする夫と現代風の飛んでいるハイスクルー生位の娘)の人模様。

科学者の女性はスタッフに対して、予算が削られたので打ち上げる探査機の重量をxxxxkgに減らせとストレートに言う、機材は減らせないとスタッフが食って掛かると燃料はどくらい減らせるかと問うと若手女性スタッフが反応する。お母さん科学者は次々に誰だれは何んとか責任者と無駄なく素早く指示している。印度は英国の植民地だったので、話す英語だけでなく文化も欧米化しており、スタッフの事務所の定刻の終業時間になるとみな家路に急ごうと、事務所は彼女を除いて空となってしまう。そこで、彼女も家に帰ることにした。

家に帰ると、昭和の臭いのする夫と飛んでいる娘の方を持つ母親の科学者が、娘が楽しんでいるダンスホール、クラブ、ディスコと言ったどの呼び名が適当か、私にはこだわりはないが、要は夫婦が乗り込んだのである。さて、何が起きるであろうか、先ず、母親科学者は娘と同様なモダンなダンスに興じる、おやじはニヤニヤと女性が多いホールを眺めていたが、少し間をおいて、妻に諭されたように私は感じたのだが、踊りだしたのである。それが、モダンなダンスだったらこの独り言は呟くことは無かったが、動きがモダンダンスよりももっと強烈で、それをリードする音楽も現代風からぐっと離れた印度の伝統的なもので、日本で言うと昭和の臭いのする古めかしい夫、おやじが、身体をくねらす動き、伝統的印度ミュージックの両方がスピーディーな踊りを、彼の偽りのない正直で、ありのままの自分をさらけ出したのである。

ホールは喝采となったが、その後をしるすことは本意でなく、科学者のお母さん、妻は、なぜ私がサイエンスの道を選んだのかというくだりになって、小さい時にスターウォーズの映画(初作品は1977年)を観て感動したんですよ、という処で私は十分満足して深夜番組のスイッチを切った。

ここ掘れワンワン、水と油 (2)

井戸があって、10メートルまで掘れる技術を持った部族Aがいた。遠く離れた地域の部族Bがいて、その部族は20メートルまで井戸を掘れる技術を持っている。さらに、別の部族Cは30メートルまで井戸を掘れる技術を開発して、水を得て部族を養っていた。

10メートルの井戸が枯渇して部族Aは滅んでしまったと言う。しかし、部族Bから20メートルまで掘れる技術を習ったとしても、部族Aが住む地域で20メートルまでの深さで水が出るか否かは賭けみたいなもの。必ず、20メートルまで掘れば水が得られるという確信があればハッピーという事になる。

又、よく考えると、深さ10メートルで取れた水の値段と部族Cが30メ-ルまで掘り下げて得た水の価値は違うはずだ。それらを容器に詰めて市場へ持って行き、同じ水で価格の違ったものなど売れない。しかし、10-20メートルの井戸が枯渇して、全て30メートルより深い井戸を掘れる技術の重要性と高いコストが市場で受け入れられると、時間とともに水の値段が上がる世界があることになる。

こんな井戸など掘らなくとも、季節毎に天から雨が降り、それを貯めて充分部族全員を養える部族Dが、やはり遠く離れた地域にいる。しかし、年が経つと天から雨だけでは足りず、悩み始めた部族がいるという。

現実に戻ると、今やこの笑い話の水を石油や天然ガスに替えて考えると、まさに我々が直面しているエネルギー問題になる。水を飲むだけならいいが、化石燃料を燃やして各種エネルギーを得ると、悪者にされた二酸化炭素ガスが排出され、地球の温暖化の犯人とされている。先の2009年12月のコペンハーゲン会議で、シナリオ450が提案され、現状の化石燃料の使用ペースのままだとレファレンスシナリオと言って、ゆくゆく大気の二酸化炭素ガス濃度が1000ppmまで高まり、予測温度上昇が6度とされている過酷な悲劇的な状態に陥ってしまうものを言う。シナリオ450の450は大気の二酸化炭素ガス濃度を450ppmまでに抑えようとする(現状は約390ppm, 2030年まで)、各種再生可能エネルギーの積極的開発投資政策と省エネ政策を全地球規模で推進しようとするものである。このシナリオ450でも、温度上昇は2度とされている。

季節毎に天から降る雨と比喩したことは、再生可能エネルギー量のことであって、天高くから降り注ぐ、太陽光(ソーラ発電)、太陽熱の直接利用、地熱利用、バイオマス利用、風利用の風力発電などである。降る雨は貯める大きな甕で十分であるが、我々が直面している各種再生可能エネルギーを有効利用するためには、“深く井戸を掘れる技術”に相当するイノベーション技術を開発しなければならない。

こんな事を話しているが、化石燃料資源がまだまだあることが最近解ってきて、近い将来それが大量に利用出来るようになると、その化石燃料の価格がかなり下がるかもしれないという。コストがかけられる井戸を深く掘れる技術のもう一面は化石燃料の埋蔵量、埋蔵地域をドラスティックに変えてしまう事である。例えば地下2000mまでの原油を掘れる技術と、埋蔵している地域をこれまでの資源国と考え、新たに地下4000mまで掘削出来る技術を持った所に、運良く深部に天然ガスが埋蔵されている地域があるという新たな戦略的資源国が解ってきた。左記に紹介した資料の11ページを読むと、米国に相当な埋蔵量のシェールガスがあることが示されている。
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g90406c07j.pdf

以上の様な話が12年前の9月に記され、2022年の2月以降、世界のエネルギー争奪、物価高騰、食料供給危機等で、世界の地政学的色分け問題にまで発展するなど誰も予想だにしていなかった。ただ従来の路線の延長ではエネルギー価格の高騰が多様な物価高騰に繋がる程度の事と思っていた。

貧しい欧州の国々の人達が15-16世紀に海洋を西進し、アメリカ大陸を発見し、同じ欧州の東寄りの国の人達が地続きの極寒の大陸を東進し、最果てのサハリン・カムチャッカに達した。アフリカの大群を制するボス格の象は遠く離れた水の気配を感じ取ることができ、乾季に数百キロmを歩いて水場へ群れの生命の為に導くという。それに比べて人は、地下の深い地層に含まれる石油や天然ガスを取り出し、地表の太いパイプで数千キロm輸送できるインフラシステムを構築出来るまでのスマートさを誇示するに至っているが、その途中にバルブを設け、それを右向け右と経路を変えたり、閉ざすことによってエネルギー供給を戦略的いや意図的に運用しようとする輩も地球上にはいるのだ。

自宅で出来る仮想体験 – 宇宙シアター

以前約9年前、三鷹の国立天文台の施設で4次元宇宙シアター体験(4D2Uドームシアター)が出来たことを書いた。簡単に言うとこれまでの宇宙天体観測で人類が知り得た全ての星、銀河の空間情報をコンピュータに取り込み、地球から飛び立った宇宙船に乗った様子が3Dシアターで楽しめる仕掛けである。先ず、太陽系から脱出、途中には小惑星帯、冥王星より外のオルト帯も離れ、われらの天の川銀河系(我々の太陽系は比較的外側の腕の所に位置している)から脱出、宇宙誕生から130億年の全容が見られる遠方まで宇宙船が進む。途中では銀河系が一様に分散分布しておらず、局部的に存在しそれが網目状になっている様子も分る。我々人類にとって調べることが出来ない宇宙領域もある。それは我々の銀河、天の川があまりにも明るく、天の川銀河の断面方向から見る先の宇宙が途中に存在するガスの吸収などで見えないことである。

このような仮想体験がクラウドで自宅のパソコンで可能であることを最近(令和4年1月21日)知ったのである。天体の観測データの蓄積とIT関連の技術革新;ネットワークの速度、デバイス、ハードウェアー、ソフトウェア―等々が僅か十余年で進み、YouTubeで The eBOSS 3D map of the Universe をキーワード検索して頂ければ視聴できます。

高速・高集積度の半導体チップを搭載したイーサネットスイッチの売上が好調

令和3年12月16日リリース情報、オリジナルソースは文末のサイトを参照して下さい。

2021年第3四半期の結果がDell’Oro社より以下のように公表された。データセンター向けにイーサネットスイッチが11%も売り上げが伸びた。シスコ、アリスタ、Huaweiがトップ3社(順に)であるが、トップのシスコは数%シェアーを落としている。2番手のグループのwhite box maker のアリスタやジャニパーが伸ばしている。

グーグルとアマゾンは既に400Gbps スイッチを300万ポートもハイパースケールDCに導入済でマイクロソフトも第3四半期より導入開始するという。

Ethernet Switch Revenues Reach New High as Cisco Loses Ground – SDxCentral