ある意味では幸せな人生

令和四年四月に入って築百年以上と言われている平屋建ての「離れ」 からなる宿に泊まる機会があった。もともと西武系の企業が所有していたらしく、庭の手入れも行き届いて芝や木々も山間の地形に相応しく、昔流に言うと湯治にゆっくり日にちも数えずに休んで、楽しみたいという処であった。
  さて、ここからが舞台の幕開けで、その離れ宿に入りますと、玄関の引き戸の鍵が真新しくはなっているのだが、方式は古いものであった。畳敷きの二間の空間は全て襖で仕切られている。私の背丈は180㎝はないが、立ったままだと四畳位の玄関へ連なる小部屋と大部屋を仕切っている襖の取っ手に自分の手が届かない位低い所にあるのだ。そうだ、無作法に立ったままで襖の開け閉めをしてはいけないので、一度跪いて座るように腰を下げるとぴったりの高さに設計されているのだ。 次の大広間を見ると本当にただの畳敷きの部屋で椅子などはない。さすがに和風の卓机と座る時の背もたれは用意されていた。部屋の見分として、玄関から部屋に向かわずに板張りの廊下を左に行くとトイレ(便所、厠、御不浄等々の名称があるがあえてトイレと言葉を使った)があり、和風の板張りの空間で結構広く便器は流石に現代風のウォシュレット付きのものであったが、手を洗う水道は蛇口でなく、吊り下げ式ブリキ桶で下にあるネジを捻るとお水が適量流れ出てくる手水鉢のようなものを再現した古い仕掛けのものが残されていた。今回の宿でこれが私には一番気に入った。さらに一~二歩先は風呂場で脱衣所と浴室(洗い場と湯舟)になるわけだが、湯舟は石造りで温泉の源泉がゆっくりと出てくる。決して広くはないが百年前の日本人規格には十分であったと思う。
  私はこの数年来腰痛と坐骨神経痛に悩まされ、久しぶりに東京から近い温泉場に浸かりに来た訳だが一番の大敵は中腰状態で、それを避けるには立ったままの方が楽で、加えて椅子に座れば比較的普通の状態で維持できる。その離れの造りは鴨居も低く私が立ったままで手を少し伸ばせば簡単に掴まれる位である。

さて、庭を散策しようと玄関に向かうと靴を履こうとして靴ベラを探した。無いようだと思い、一瞬腰を曲げようとしたら白い長さの短いプラスチック状のものがあり、それが靴ベラであった。普段自宅では柄の長いほゞ立ったままで使える靴ベラを使っているので無意識に柄の短い靴ベラという概念が消え去っていたのだ。百年以上も前にこの離れでお客人を接待もてなしていたであろう小柄な日本人は何の不自由もなく、立ったり座ったりして、ふすまを開け・閉め、お出かけのお客人も玄関先に座って柄の短い靴ベラで十分な健康人であったに違いないと信じている。それに比べ、むやみに体格が良くなった現代人は胡坐をかいて畳に坐ること・こじんまりとした椅子に腰かけることや低いテーブル・洗面台の前にして中途半端な角度に腰を曲げたり、腰痛を発生させる機会が多いと感じているが、そうかと言って、大きな椅子、サイズを大きくしたテーブルや洗面台は規格品でそう容易く規格変更も出来ない。
  約百年前の日本人の寿命は42-43歳、偶然にも1920年に第一回の国勢調査が行われ正確なデータが残っている。体格・背丈はと調べると、当時の二十歳の男女で160-150㎝、40歳代の大人は150-140㎝台半ばでさらに小柄で、日本人が縄文・弥生・古代・近世時代と変遷する間で一番小柄だったという江戸時代を引きずっているように思われる。最近の寿命は女性で八十歳の後半に入っているようだが健康寿命は平均して十年は短い。という事はその十年間は如何様な状態なのかという事を議論する必要があろう。老いが迫り、認知能力も体力・機能低下も同時に起きてくればこれは単に病を治療することではなく、痛み・苦しみ・悲しみ等々との対峙である。人生五十年、還暦(六十歳)を迎えられることが最大のお祝い事だった時代に生きた人々は他の感染等の疾患には相当悩んだにはちがいないが、現代の高齢者が遭遇する十年以上の*torture も無く、高度成長期にイケイケどんどんと満身創痍で家庭を顧みず仕事だけに立ち向かい、ストレス多き環境を経験した世代にとってそのtortureが二度目の長きストレスになることにも関係無く、ある意味では短くとも幸せな人生を過ごせたのではないかと思った次第である。

*torture, 長らく米系外資系企業に勤務していた時に本社のマネージャが日本人相手の仕事は torture だよと度々言っていたことを思い出して引用した言葉である。辞書的意味 ; 拷問、罰、もともと捻られる捩じられるという責め。

ノン・コグニティブ・スキル 非認知能力

 日本語を理解する際に一番厄介なことは先人が所謂英語の発音をカタカナで表記したカタカナ外来語である。その理由は先人がそもそも適当な和訳漢字を見出せなくて、発音をそのまま表記したことで、難しさも醸し出しながら、本来の意味はと知りたい一般人を惑わせている。
 さて、以前プラズマという言葉について呟いた際の宿題として自らが自らに課した事(non-cognitive skill/ノン・コグニティブスキルの本意)に少し立ち入る。発端はノーベル賞受賞経済学者(James J. Herckman/ ジェームズ・ジョセフ・ヘックマン)が所謂学力、IQ値を英語ではcognitive ability と言い、それに対してnon-cognitive skill が子供たちの小さい時から育つ環境によって大きく異なり、大人になって豊かな生活(精神的にも経済的にも)を送れることを左右すると指摘した。そのジェームズ・ヘックマンは学力・IQ値を全否定したものではないが、翻訳の世界・業界が英語から日本語へその論理展開される際に、私が疑問に思ったことがあって、non-cognitive skill が非認知能力と和訳され、認知症の認知と混乱したことであった。その原英文ではconfidence and perseverance <自信や根気強さ >のようなこととされている。

 付け加えると我々日本人がいつ頃から認知という語句を使い出したのか定かでないが、私の短い経験では痴呆症を認知症と言い換えた比較的最近の出来事;平成十六年厚生労働省の痴呆を差別的でない用語で置き換える検討会が開かれ、最終的に認知症とした。
痴呆 から 認知症 認知障害 用語変更検討 平成十六年 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/s1224-17.html

 もう少し詳しい経緯を調べたのだが、非認知能力とは学力・IQ値を否定した意味ではなく、感情や情緒など精神的な範囲のことをいい、ジェームズ・ヘックマンが指摘してから、文科省の研究課題に取り上げられ著名な大学の先生方で検討された報告書(2017年)まで目を通させて頂いた。その報告書ではnon-cognitive skillを情緒的強みと言い換えている。さらに、最近の大手新聞のコラム記事「2022年1月13日読売新聞朝刊 p11 ニュースの門、memoより では、次のように <一学級の児童数が減った教育現場は、> 学力のほか、意欲や根気強さ、協調性といった非認知能力に対してどのような効果があるのかという課題が提起され、児童数が減ったクラスが即、非認知能力の育成に繋がるのか?という疑問が紹介されていた。

 実は私がこの独り言をまとめるに際して一番時間を割いたのが、心理学者アンジェラ リー ダックワース さん(Angela Lee Duckworth)の2013年TEDトーク(YouTubeで検索出来ます)で、子供の教育現場での観察・研究が進められ、子供が成し遂げた成功・成果は学力・IQ値に関係なくGRITだとの示したことである。

TEDxBlue – Angela Lee Duckworth, Ph.D – 10/18/09 – YouTube

 本寄稿を準備していた際に起きてしまった、もっと痛ましいのは令和4年1月15日の大学受験の第一ステップの共通テストの早朝に中部地域から都心へ移動し、某著名大学の入り口付近で受験生と老人に傷害を与え、近隣の駅での放火や在籍学校について騒がしたりした事件を起こした受験前の高二の生徒のnon-cognitive skillの醸成は忘れられ、周囲もcognitive abilityのみを求め、それだけに答えようとして無理をしていた高二の子供の心を爆発させたのでしょう。また、関西の女子大生が関東圏の著名私立大に再入学したいという意欲的な意思を持ちながら、同15日の共通テストでスマフォとSNSを使い、試験場外の第三者を通じて所謂カンニングを行い、メディアではそのスマフォを使ったカンニング方法の詳細は?と賑わせたが、その女子大生が自首して、犯人は誰かという事の決着は得た。しかし、医者になりたいという高二の子供と十九才の女子大生の心情、なぜそこまでの行動に追い込んでしまったのかという議論はメディアではされずに、新型コロナの第6波の感染者急増にテーマを替えてしまった。

 アンジェラさんの2013年TEDスピーチではnon-cognitive skill という英語は使われていないが、成功への鍵はGrit(Grit is passion and perseverance for very long-term goals.)であるとお話したが、非認知能力も非常に時間のかかる目標を達成するための情熱と根気強さと同じことです。そもそもGRITなる英語の意味は?で、アンジェラさんは再定義し、Guts(度胸):困難なことに立ち向かう能力、Resilience(復元力):失敗しても諦めずに続ける力、Initiative(自発性):自分で目標を見つける力、Tenacity(執念) :最後までやり遂げる力 の頭文字を取ったものです。GRITという言葉が広まって、和訳されて“グリット“という外来語になって皆さんに変に表面的だけの意味を受け入れて欲しくないというのが私の願いです。

小椋佳さんの縁語と創造性

 作詞家の小椋佳さんは若い時に相当悩んだそうだ。人は何故生きるのか、創造性のみが生きる証にみたいな哲学的に深く思慮することなく、東京大学を卒業してしまい社会に出てしまったことを悔いていることを吐露している深夜TV番組を令和3年7月の最後の日、8月1日にならんとする前の時間帯に私は観たのだ。

 私は創造性が人の生きている証だというような小椋氏的哲学的な思唯もせず、機械的に、人間味もなく只、効率よく発明をしたい、創造をしたいと理由で、よく世間で言われているような閃きで発明出来たとか、創造できたとかというプロセスをもっと科学的にやりたいと、若い頃から考えていた。次のイノベーションというプロセスを外部からインプットする前に、図解は省くが言葉の連関性を少し数学的に纏めることによって出来そうだということを、サラリーマンを早期退職してコンサルティング業を始めて、異業種セミナー、コンサルティングセミナーで紹介する機会もあった。
 イノベーションという既存にあるものを新しい組み合わせで、今までにない機能や効果をもたらすという行動、活動が単に科学的発明という領域でなく、ビジネスの領域で叫ばれ、興隆し、大きな成果や事業実績を欧米企業があげて、国内企業も後を追いかけ、それなりの成果を示してきている。
 さて、小椋佳さんは作詞をする際に、縁語(ご縁があるという表現を使うが、類似している言葉、仲間のような言葉)を用いて、言葉の世界を広げて、創造性を高めているようなお話をされていたのだ。例えば、海という言葉から島、波というような縁語を発生させて、さらに生まれた島や波という言葉から次々と縁語を発生させて、言葉を紡ぎ、唄の歌詞を創造していく独自のプロセスを作り上げたそうだ。それらはまさにイノベーションであって”苦しんで生み出す”そうだ。そのTV番組では奥様の談話があって、本当は”楽しんでやって欲しい”との事だった。小椋さんの縁語というやり方は中心の言葉があってその言葉から比較的容易に類推、創りだせる言葉の集合体といえる。
 閃きを科学するプロセスは言葉、そのものではなく、言葉の集合体で説明される知の一つの事象で、例えば中心の事象xxがあって、容易に類推できる事象xxxと容易には類推できない事象yyyがあって、容易に類推出来ない事象をある段階、あるステップで繋ぎ、今までにない事象を見出していこうとする方法である。
 小椋さんの縁語でも、海から容易に創りだせる島や波という言葉でも、逆に島から”海”という言葉を思い浮かべる重みと波から”海”という言葉を思い浮かべられる重みとは同等でなく、違うはずである。それも人の経験や背景で違うのも当然であろう。海から島を思い浮かべる頻度と島から海を思い浮かべられる頻度が異なるということだ。

異業種の会などで私の紹介した5つの事象例は
 A 水は0度で凍る。
 B 氷は0度で溶ける。
 C コップに入れた水と氷の共存、冷たい飲み物
 D コーラを飲む。炭酸水、氷、味の共存。
 E 塩を加えると温度が下がる、添加物を加えると凝固点温度が下がる。

 ここで一つ一つの事象の間に連関ベクトルを定義する。一般に連関ベクトルの大きさの特徴は異なり、例えばA-B B-Aはほゞ同じ大きさと思われるが、A-E E-Aは異なる。さらに、A-C C-Aや
C-D D-Cも異なる。さて、これらの事象を4ステップで繋ぎ、その連関ベクトルが小さいと推定されるルート、D-C-A-Eによって、コーラを飲む—添加物を加えると凝固点温度が下がる という普通は類推しないような事象にも注目してみようという、知的財産創造プロセスへのアドバイスになる信じ、提案している。紙面が限られているので、ご自分の創造したい領域で、考えてみてはいかがでしょうか。

 素人の戯言で申し訳ないのだが、小椋さんの縁語は文字が読めない・書けない小さな子供でも諳んじられる音を中心とした「ことば」で紡がれ、自然発生的に創造される歌詞とメロディーが上手く共鳴するように織り重なって、心地よい歌を沢山生んだものに違いないと確信した。
  「歌創り50年青春に帰る」というTV番組のタイトルも、何か老け込んだと言っても怒られない、誰もが否定はされない今現実の小椋さんではあるが、彼の若さ、あどけなさは彼の歌詞・メロディーに染み入っており、それらが若い人に引き継がれ口ずさまれ、生き続けていく。

自宅で出来る仮想体験 – 宇宙シアター

以前約9年前、三鷹の国立天文台の施設で4次元宇宙シアター体験(4D2Uドームシアター)が出来たことを書いた。簡単に言うとこれまでの宇宙天体観測で人類が知り得た全ての星、銀河の空間情報をコンピュータに取り込み、地球から飛び立った宇宙船に乗った様子が3Dシアターで楽しめる仕掛けである。先ず、太陽系から脱出、途中には小惑星帯、冥王星より外のオルト帯も離れ、われらの天の川銀河系(我々の太陽系は比較的外側の腕の所に位置している)から脱出、宇宙誕生から130億年の全容が見られる遠方まで宇宙船が進む。途中では銀河系が一様に分散分布しておらず、局部的に存在しそれが網目状になっている様子も分る。我々人類にとって調べることが出来ない宇宙領域もある。それは我々の銀河、天の川があまりにも明るく、天の川銀河の断面方向から見る先の宇宙が途中に存在するガスの吸収などで見えないことである。

このような仮想体験がクラウドで自宅のパソコンで可能であることを最近(令和4年1月21日)知ったのである。天体の観測データの蓄積とIT関連の技術革新;ネットワークの速度、デバイス、ハードウェアー、ソフトウェア―等々が僅か十余年で進み、YouTubeで The eBOSS 3D map of the Universe をキーワード検索して頂ければ視聴できます。

二つの疑問;新型コロナウィルス感染率とワクチン接種

昨日、令和4年1月9日現在、東京都内の1日当たりの感染判明者は1224人、総検査数が分からないが、感染者率が10%とすると、その他90%の発熱相談者約11000人の方は新型コロナに感染していなくとも、他の何らかの発熱をもたらしたウィルス、病原菌に起因すると想定される感染症に罹患しており、コロナの9倍もの方が社会活動しているのだ。

2番目の問題として、今回のオミクロン種罹患者で2回のワクチン接種者はワクチン効果で軽症、もしくは無症状率が高いと報じられている。ということは、ワクチン2回接種者が普通の社会行動をして、自ら感染源として作用していることとなる。私はこの状態が過去に見なかった週毎の10倍以上の感染者上昇率をもたらしているのではないかと推測している。

旧型のコロナ種患者は肺に重篤な症状をもたらしたが、このオミクロン種罹患者は鼻・喉に炎症をもたらす程度で、始めの指摘の発熱相談者数に含まれないのだ。

高速・高集積度の半導体チップを搭載したイーサネットスイッチの売上が好調

令和3年12月16日リリース情報、オリジナルソースは文末のサイトを参照して下さい。

2021年第3四半期の結果がDell’Oro社より以下のように公表された。データセンター向けにイーサネットスイッチが11%も売り上げが伸びた。シスコ、アリスタ、Huaweiがトップ3社(順に)であるが、トップのシスコは数%シェアーを落としている。2番手のグループのwhite box maker のアリスタやジャニパーが伸ばしている。

グーグルとアマゾンは既に400Gbps スイッチを300万ポートもハイパースケールDCに導入済でマイクロソフトも第3四半期より導入開始するという。

Ethernet Switch Revenues Reach New High as Cisco Loses Ground – SDxCentral

Hyper scale Data Center の市場規模

最近、hyperscale DCが世界で700か所も稼働していて、約半分が北米(米国)にあるという。アジアの中国には世界の15%(数)が稼働している。昨今のDCの稼働数の伸びよりも、DCとしての機能(サービス提供や速度)はhyperscale化しており、機能・容量としての伸び・成長はさらに大きい。

主要米国の企業はAmazon,Microsoft, Google とIBMでそれぞれ60か所以上で稼働しており、機能・容量の面でいうとFacebookが加わるという。詳しくは、オリジナルを参照して下さい。

Report: Almost half of global hyperscale data center capacity resides in U.S. | Cabling Installation & Maintenance

プラズマ・Plasma

言葉は多才、複雑だなと、最近実感した事があった。翻訳の仕事をしたり、主に英語の資料を分析解釈しているコンサルの仕事をしていると、辞書のごとく英語のある言葉が日本語の特定な訳語に1:1に対応するなど稀であって、文化の多様性で腹や胸の辺りをグサッと刺されるようなある種、変に高揚する気分になる。このような言語文化の課題は時間と変遷が絡む現代日本語と古文の関係にも言え、要は理解される様に分かりやすく嚙砕いて伝えることが出来ればほっと安心する。
物を意味する言葉、形容する言葉、感情表現する言葉、抽象的思考状態などを表現する言葉へと、だんだんと文化の差が広がると言葉の表現もかけ離れて、時には日本文化にはあるが欧米文化では無いとか、その逆も多々あることを経験している。
さて、最近プラズマというカタカナ英語(外来語)が気になるのである。明治時代の文人はカタカナ読みの外来語は使わず、漢字の意味を吟味・尊重し、出来るだけ漢字2文字の「好字」スタイルに表現した努力と才力には敬服する。理系の私はプラズマと聞くとplasma state、すなわち、ものを構成している原子がバラバラになり、電子や原子核が分離してしまうような高エネルギー状態を思い浮かべてしまうのである。
というのは、最近国内メーカの商品でプラズマ乳酸菌をうたっているものがあって、その名称にプラズマというカタカナ文言を使用しているので、一体どんな乳酸菌なのか、その理由・由縁が気になったのである。その商品のメーカはラクティス・プラズマというカタカナ文言を引用して、その商品説明では、プラズマ乳酸菌は免疫細胞を取り仕切る直接プラズマ・サイトイド樹状細胞に働くとあり、プラズマ・サイトイド樹状細胞は元の英語表記は調べるとplasmacytoid dendric cell となっている。樹状細胞がdendric cellであり、plasma-cytoidをやっつければ私の気は少しは澄むだろう。医薬系の資料では 共起表現・形質細胞様の樹状細胞という専門用語が使われている。私に混乱の状態へもたらしたプラズマはプラズマ・サイトイドからきており、共起表現・形質細胞様という訳の分からない漢字で表記したものが原因であった。
しかしこれで終わりでない。訳の分からない漢字の羅列の正体を突き止めないと、私もすっきりと出来ないし、お付き合いして読んで頂いている方にも合点してすっきりとしてもらいたいのである。そもそも、英語のプラズマという文言が年代的には
1712年、ラテン語・ギリシャ語の型で作られたとか、薄く広げたという意味のplasmaを語源として形状、 かたちを示すものとされた。
1845年、血液の液状の部分、遊離細胞の血球やリンパ球などを示すとされ(生化学領域)、
1928年に物理の世界でイオン化したガスを意味するものとなったと詳しい英語の辞書に書かれて いたのである。
私は1953年生まれ、1700年代や1800年代の古い生化学の事などの知識もなく、最近の物理のプラズマ状態という極めて限られた世界の事のみを信じ、それが普遍的な事だと変な理解をしていた為にこんな顛末になってしまった。プラズマとは、血液の赤血球を除いたもはや赤色をしていない黄色味を帯びた一見一様に見える液体を当時の光学顕微鏡で見たところ、沢山密集した小さなつぶ状の物であり、人の健康や病気に関わっているという大発見をして、そういった微細な形状の密集体を意味したものなのだと納得できた。
最近、もっと悩ますnon-cognitive skill を非認知能力と和訳している分野があり、これは認知能力が低下した高齢者の認知症の事ではなく、これをノン・コグニティブ・スキルとカタカナ表記して済ませる事も出来ない。年明けの近いうちに、また呟いてみたい。

令和3年11月2日記す

遠隔教育なんて昔からあったが

コロナ禍で世界中で遠隔(リモート)、オンライン教育(OL)、e-learning(以降EL)が導入されてきて、中等教育から大学を含む高等教育まで対象となり、大学生などは1年遅れで入学式に出て、初めて同級生と会った事が話題になるくらいである。しかし、わが身を振り返っても(50年前)ラジオ講座で第3外国語のフランス語を勉強したこと、受験勉強でアルファベットの最後の文字を使った〇会の郵便・紙ベースの教材・特に数学などの添削も立派な遠隔教育であった。インターネットの恩恵を受け、2013-2014年頃に今考えると初期のELのプラットフォーム導入を知り合いと検討していた時期にアップしたマイブログ記事を読み直す機会があった。

題 成人教育向けELの鍵(こつ) 2013/12/29:
これまで、K-12の義務教育やedXの様な大学高等教育にELを上手く活用し、教育機会を提供したり、高額な大学の月謝などの費用を軽減できる一つとして、議論されてきた。今回、Kirsty Chadwickさんは生涯教育というより、企業社員教育としてのELの役割について幾つか言及している。プログラムやツール・プラットフォームの出来やデザインではなく、教育を受ける大人の気構え、意識と言ったところでしょうか。モチベーションを第1番に指摘し、スキルを身に付けさせるというのではなく、会社は君、社員を必要としている、会社は社員に係っているのだという事を如何に説明するかだという。第2番には、研修を受けなさいという指示ではなく、知識や経験に優れた大人は、ある分野での知識や専門性を前もって評価して、もしギャップがあるならば、それを埋めようという経験を尊重することだという。第3には自分で方向性を見出させる事、第4には受け身的に講義を受けるのではなく、相互的に(Interactive)教育プロセスに参加しているのだという十分な満足感を得る雰囲気作りがポイントだという。

題 ハーバードが同窓生、卒業生向けEL 2014/02/15:
ハーバード大が現役の学生でなく、卒業生・同窓生向けにEL のコースを3月から提供するという。
名称はHarvardX for Alumni だそうだ。ハーバードを卒業した立派な大人に、何が不足でどんなELのコースを提供するのだろうかと少し案じたが、このコースは卒業生専用でフルコースではないようで、教授と再交流出来る意味合いが強く、それ以上に同窓生の絆を強め、卒業生の資産を高める所にこの新しい取り組みの価値を見出したい意図があるそうだ。

題 意外なオンラインEL受講者像  2014/02/23:
知っておいたら今年2014年はワクワクするかも。
①平均年齢が34歳、②82%が大卒以下の学歴、③81%が社会人として仕事についている、④世界のFortune500社に入る企業の40%以上が研修ツールとして採用している、⑤オンライン教育を採用している企業は50%以上の生産性を向上させる可能性を秘めている、⑥その様な企業が研修に費やしている経費1ドル毎に30ドルに値する生産性を生みだしている、⑦人事管理者への調査では離職者の最大の理由として研修が不充分であるとしているのは12%、⑧社員へ最良のELとOJTを提供している企業は社員1人当り26%以上の売上増を生みだしている、⑨2011年には世界でELの自主学習に3兆5000億円が投入されたが、現在では5兆5000億円、さらに2015年には2倍になる、⑩企業の72%がELは業界での変革に対応出来るように最新な状態に居られるように助かっているし、ニッチな市場で優位性を維持できると述べている、⑪教育・研修志向文化を持つ企業はそうでない企業よりも市場で優れている、⑫内訳として34%以上の企業で顧客のニーズにもっと対応したい、⑬46%以上は業界でリーダ役を果したい、⑭17%以上が市場のトップシェアを獲得したいと考えている。

題 卒業生向けHarvardXの続報  2014/02/26:
2014年3月22日から、ハーバード大の卒業生向けELコースで7つの講座が準備されスタートするそうだ。それら7つの講座はどのような過程で選抜されたのか分らないが、米国人としての関心の高まりなのか、どの国、文化圏に居住している人達にも興味ありそうな内容である。
 アメリカの詩歌
 古代ギリシャの英雄
 コンピュータサイエンス
 中国の歴史
 神経科学
 アイシュタインによる革命
 有形資産(これは直訳、歴史的遺物・貴重品)など
2週間毎のコース、又はハーバードクラブか別の場所に集合して行う。サンプル講座はedXプラットフォームに出ているという。

以上は7年位前の古き時代の話ではなく、今でも初期のわくわく感が満ちている。手法的には教師なし反転教育の追及、単に大教室での教授の講義をビデオにしたままのものは効果的でなく、私の企業教育での実体験ではロールプレー方式で自らが相手に分かってもらおうとするプレゼンテーションを行う事や、結論結果を先に示し補足と説明を加える簡単なやり方、文字は少なく画像、映像をうまく利用すると非常に効果的で90%の有効性があり、単に資料を読んだり見たりしただけでは10%しか理解されないそうだ。その差は歴然としている。